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ゲーム業界でTTP戦略(徹底的にパクル戦略)が起こるのは、いつものこと

2014/03/16

もう、1年以上も前になりますが、あるソーシャルメディアをテーマにした勉強会に参加した時に「ソーシャルゲーム」をテーマにした講演がありました。

その中で講師の方が、当時急成長していたあるソーシャルゲームメーカーを指して「皆さん、このメーカーはTTP戦略を取っています。ところで、TTP戦略ってご存じですか? “徹底的にパクル”戦略です」という趣旨の講演をされていました。

当時このゲームメーカーは、あるSNSのソーシャルゲームで圧倒的なシェアを持っており、ギャングの抗争や野菜を育てるゲームなど色々なゲームをリリースしておりましたが、これらのゲームのモチーフは、このメーカーが作りあげたのではありません。既にヒットしていた他のメーカーのゲームを「徹底的にパクリ」、優れたマーケティング能力で「元ネタ」となったゲームよりもメジャーにしていったのです。また、このパクッたゲームをさらに別のメーカーがパクり、日本のとあるSNSで人気ゲームとなっていました。

このようなソーシャルゲームの現状を見て、古くからのゲームファンは憤りを覚えると思います。「昔のゲームはオリジナルティがあった」「安易に他社のマネをするような事は無かった」といった事を思う人もいるでしょう。

しかし、過去のビデオゲームの歴史を見ると、業界の黎明期には多くのゲームメーカーが「TTP戦略」を行っていたことがわかります。例えば、インベーダーゲームが流行した時、インベーダーのコピー品が大量に出現しました。このインベーダーのコピー品を作っていた企業には、あの任天堂も含まれます。その任天堂は後に「ドンキーコング」がヒットした時に、逆に数多くのコピー商品に悩まされることになります。(このあたりは「新・電子立国〈4〉ビデオゲーム・巨富の攻防」が詳しいです)

このように、ビデオゲーム・テレビゲームは、「コピー品」がでまわるような市場でしたが、徐々にあからさまな「コピー品」は登場しなくなってきます。これはゲーム業界が社会的に認知されはじめたということもありますし、ゲームが徐々に「作品」になってきたこともあると思います。(要は業界自体が大人になったというべきでしょうか…)

現在のソーシャルゲームは、他のソーシャルゲームの「コピー品」や「現在ヒットしているゲームのようなゲーム」がいくつか出てきています。ただ、もしソーシャルゲームが現在のビデオゲームのように普及していくのであれば世間の目もありますので「どこかで見たようなゲーム」でなく、各社がオリジナルティあふれる作品を出すようになるかもしれません。

(この記事は2011年9月に書いた物です。)

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