[再掲]「ソーシャルブックマークはニュースサイトをコモディティ化する」

 前回はRSSの特徴を見ながら、RSSが『貧弱なニュースサイト』を駆逐していく可能性を考えてみた。しかし、最近ではRSS以上に『貧弱なニュースサイト』を駆逐していくツールー「ソーシャルブックマーク」の普及が始まっている。

 ソーシャルブックマークの特徴は、ソーシャルブックマークを使っているユーザは(本人にその自覚が無くとも)自然と「個人ニュースサイト」ができあがっていくところだろう。BlogツールがWebページの敷居を下げたように、ソーシャルブックマックはニュースサイトの作成の「敷居」を大幅に下げている

 従来はニュースサイトを運営するためには、それなりの時間を集めて「ニュース」となる題材を集めて、それをまとめる必要があった。しかし、ソーシャルブックマークを利用すれば、クリック1つでニュースを追加できる。わざ々時間をかけてニュースサイトを作る必要が無い。

 また、自分のソーシャルブックマークを「公開」することで、従来のニュースサイトのように、自分がクリッピングした記事をWebで公開できる。この事を考えれば、ソーシャルブックマークの利用者は(本人にその自覚が無くとも)「ニュースサイト」を開設しているとも言えると思う。

 このように、ソーシャルブックマークによって、今まではニュースサイトを運営していなかった人にも自然と「ニュースサイトを運営している」と考えれば、今までニュースサイトを運営していなかった人/団体でも、ソーシャルブックマークを利用することで簡単に「ニュースサイトを運営」できるようになるということになる。そうなれば、単にニュースサイトを運営することが特別なことではなくなる。つまり、ソーシャルブックマークは「ニュースサイト」のコモディティ化を実現したツールと言えると思う。

 もちろん、ソーシャルブックマークを利用した「ニュースサイト」が増えだけでは、従来のニュースサイトには大きな影響は与えない。しかし、ソーシャルブックマークは、自分がクリッピングしたニュースを「公開」するだけで無く「共有」できる。これによって「現在、どのニュースが注目を集めているか?」といった事や「誰がどのニュースに興味を持っているか?」という事までわかるようになっている。

 例えば「はてなブックマーク」では、注目のエントリーから、現在インターネット上から話題になっている「ニュース記事」を表示できる。従来は、Web上のニュース取得は「プロのニュースサイト」や、個人ニュースサイトの「センス」に頼っていた部分があったが、ソーシャルブックマークは「共有されたブックマークの数」から、話題になっているニュースがされるようになる。

 また、ソーシャルブックマークは、単純にブックマークの共有数では無く、「誰がそのニュースを共有しているか」という事がわかる。自分と同じような興味を持っている人やブロガーのブックマークを加えることで「自分が興味を持ちそうなニュース」を取り出すこともできるようになる。

 ただ、これは現在のところ「自分の感覚と合いそうな人」が公開している「オンラインブックマーク」を見る程度である。しかし、今後はSNSのようなサービスと融合し、自分がSNSサービスの中で「リンク」している人のソーシャルブックマークを「共有」し、そこからニュースを引き出していくようなサービスも出てくるだろう。そうなれば「ソーシャルブックマーク」は、自分の興味があるニュースを自動的に届けてくれる「Daily me」となっていく。

 もちろん、「ソーシャルブックマーク」が普及するには時間がかかるし、それなりに普及しても全てのニュースを「ソーシャルブックマーク」経由で読んでいく事になるとは考えにくい。さらに言えば「共有数の多いブックマーク」が良質の良い記事とは限らない。

 しかし、それでも「ソーシャルブックマーク」が普及し、さらに「自分の友人」ないしは「自分の趣味/好みと近い人間」とのニュースの共有が始まれば、自分と自分の友人が興味がある非常に「ニッチなニュース」は、ソーシャルブックマーク経由でニュース情報を入手するケースが多くなっていくだろう。そうなれば「貧弱なニュースサイト」を経由すること無くニュースを取得できるようになっていくだろう。

コメント

  1. 横田真俊 より:
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