2月に「P2P地震情報 」の作者である、たくやさんのインタビューを掲載したが、実はこの後で「P2P地震情報」のオープンソース版の開発をやられている方々と、お話をさせていただいた。
本来であれば、たくやさんのインタビューの後に公開すべきであったのだが、P2P地震情報の脆弱性の話題などもあり、P2P地震情報のBeta2が公開されるまで、このインタビューの公開を控えていた。
残念ながら、その後(まさにインタビューに出てきた脆弱性のため)「荒らされた」状態になってしまい。一度、P2P地震情報の公開を停止するような事態になってしまったが、先日無事にP2P地震情報Beta2が公開された。詳しい変更点は現時点ではわからないが、きっと前回あった脆弱性は克服されているのだろう。
そこで、今回はP2P地震情報Beta2の公開記念というわけでは無いが、たくやさんのインタビュー終了後に行われた、オープンソース版のP2P地震情報の開発者の方とのインタビューを公開したいと思う。
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インタビュー
参加者
たくや氏
Genyakun(お茶定期便)氏
suma氏
saya氏
NKOs氏
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横田「はじめまして、P2P todayの横田です。まずは、みなさまのご担当の部分を教えください。」
お茶定期便「私の担当は主にプロジェクトファイルリリース、DelphiでのClient開発です」
たくや「Sourceforgeのプロジェクトのほうですね。」
たくや「こちらは公式というかそのあたりのクライアント版開発とWebサイト管理・・・ でしょうか」
saya「具体的になにをしたかというと実は何もやってないんですが,初期にたくや氏を口説いて ircに移住させたのと,サーバPCがアレってことだったので自宅で眠っていたノートPCを進呈したのと,機能について注文付けるくらいですね(ぉ 」
suma 「私はWindows用のクライアントをだらだらと作成してみたり、通信プロトコルやらの意見を言ってみたりです。が、Sourceforgeのプロジェクトに一応入ってる・・といったところです。」
たくや「サーバー分散化にもご協力いただいてます。 >saya氏、Genyakun氏 」
suma「SourceforgeはCVSが使われる程度で、会話やら議論は主にIRCが使われてるようなが気がします。」
■P2P地震情報ってオープンソースなんですか?
横田「なるほど。P2P地震情報がオープンソースになっているというのは、今日初めて知ったのですが、いつ頃から活動をされているのですか? 」
たくや「いつごろ・・でしょう?(^^; 」
お茶定期便「12月上旬ですかね、たくや氏にオープンソースに汁!と伝言板で問いつめたのが始まりだった気がしますが(^_^;」
saya「IRC作ったときにはすでに sourceforgeが使われ始めているので,超初期ですね.」
たくや「あー、そうでしたね。」
たくや「なにやらプロジェクトのプログラミング言語にVisual Basicが入ってて、公式クライアントもオープンソース化するのかしないのか微妙なところ(^^; 」
お茶定期便「一週間ほどでたくや氏が折れたため申請したような形ですかね?(^_^; 」
たくや「折れたけど結局まだオープンソースではないという・・・(笑 」
saya「12/18の時点で sourceforgeには登録されてました.」
横田「(P2P地震情報を完全に)オープンソースにしないのは、何か理由があるのですか?」
たくや「今のところ、地震情報が偽装されない保証が全くないので、そのあたりも含め。」
お茶定期便「ええ、私が間違えた地震情報をデバッグ中に流してしまったり(苦笑) 」
■なぜ暗号化が必要か?
NKOs「偽装への対策として暗号化も視野に入れた議論があったのですが暗号化の速度の面からその面については少し滞っています。」
横田「暗号化はスラッシュドット ジャパン でも話題が少し出ていましたね」
お茶定期便「基本的にはRSA暗号の予定です(現時点)」
suma「ただ、気象庁から取得した地震情報の偽装チェックにRSA暗号が使えるものの、感知情報に暗号を使うのはサーバ/クライアントの処理が重くなりすぎるだろう・・・っということもあったりします」
たくや「プロトコルも含めオープンソースにするとユーザーによる感知情報も発信し放題なわけで、そのあたりが問題点でしょうか。」
横田「確かにそれは問題ですね…」
お茶定期便「現実問題ちょこっとClientソースを書き換えるだけで発信が出来るようになってしまうので(実話)」
■他のプラットフォームへの移植について
横田「他のプラットフォームへの移植などはいかがでしょうか?」
たくや「他プラットフォームで開発出来るスキルがないので他力本願 というわけで他の方フォローお願いします(^^;」
お茶定期便「数人の方が名乗りを上げていてリリース待ち状態という感じでしょうか。 」
お茶定期便「 私はDelphiが主になっているので(^_^; 」
たくや「こちらもVBがメインという・・・(^^;; 」
suma「私もWindowsのみですね・・・。 」
saya「.NETで作成しようかと思っていたんですが, .NET遅い,(゚?゚)イラネ と言われてしまったので保留中ですぉ」
お茶定期便「そんなこと言ったっけ?w 」
saya「たくや?が口を酸っぱく・・・ 」
たくや「『.NET遅い』についてはしつこく言った記憶はあります(笑 」
suma「NKOs氏がコンソール版で動くバージョンを大分前から作られてるようですが・・・・本人からどうぞ 」
NKOs「一応gccによるクライアントの実装を行い、KNOPPIXでの動作までこぎつけたのですが、挙動不審な点が幾つかあって 手元で修正しつづけています。」
saya 「あと P2PQuakeのプロトコルって現状単なる平文なんですが,将来を見据えてXMLにしようよ,と打診した事もありますが,却下されてたりします.」
お茶定期便「ことごとく却下ですねw 」
saya「原作者の意見は絶対ですから・・」
お茶定期便「です」
お茶定期便「まぁ、いろいろ開発上(めんどくさい)とかで原作者の方に却下される方が多かったりしますねw」
たくや「出来る限り手抜きする方向で却下却下になってますね(^^;;; 」
saya「とりあえず現在はクライアントの安定化,サーバの安定化が第一で進んでましたのでこれらが片付いた今は色々と将来の事を考えて仕様検討する必要があるんじゃないかと・・・なぜかここで言ってみる. 」
たくや「そろそろBeta 2を開発しようかと思っています(公式のほうは)。」
お茶定期便「早急に実施するべき物はRSA暗号かと個人的には。」
お茶定期便「Beta2でたぶん実装されるでしょう。<RSA と期待させてみます 」
たくや「Beta2で実装されるけどサーバー側の対応は後になるかもです。 」
お茶定期便「あとは・・・私的で申し訳ないのですが.NETに移植とかw 」
たくや「.NETはまだ重いので、いつもの「却下」でお願いします(笑 」
saya「.NETにするなら XMLじゃなきゃイヤ.」
お茶定期便「 VB6が公式Clientのデフォルトなのですが、持ってる人が少なくてデバッグできないという現状ですw」
たくや「.NET化してデバッグしていただける人が現れるかというと・・・ 微妙。」
お茶定期便「ただ、開発環境の統一ははかれるかも。ともくろんでいますw」
■P2P地震情報開発者のコミュニティって、どうして出来たのですか?
横田「ところで、みなさんは、いつ頃どのあたりでお知り合いになられたのですか?」
お茶定期便「地震情報の伝言板で。 」
saya「同じく 」
suma「同じく伝言板で。プロトコルうんぬんをたくや氏から聞きだし、脆弱性を問い詰めつつ(ry 」
お茶定期便「時期については。。。初期ですねw 」
お茶定期便「たぶんオーバーフロー祭りの時には。」
saya「たくや氏のサーバが低スペックって事でしたので「うちで余ってるPCあげるから住所よこせ」と,へたしたらストーカーみたいな行為で知り合いました」
suma「12月上旬ごろ・・・多分7日ごろに、プログラムの不具合うんぬんが始まりかなぁ・・・・・<いつごろ会った」
お茶定期便「そっからIRCに移行して、開発雑談をしつつ、バグとかデスマとかw」
NKOs「私は、./jpにP2PQuakeが紹介されてから、一週間?一ヶ月ぐらい経って、掲示板で互換クライアントの話が持ち上がった時だったと思います。 」
お茶定期便「私は、知人がこんなのあるよーっていわれてDLして、(・∀・)イイ!!と思ったのがきっかけですね 」
NKOs「それぐらいですか。」
お茶定期便「で、伝言板でいろいろやりとりして、IRCに(ry」」
suma「標準で付いてる伝言板がで、たくや氏が「管理人」って名前でユーザとコミュニケーションとってたから、私も混ざったような…… 」
お茶定期便「ほとんどの原点は”伝言板”だと思います、アレがなかったらオープンソースも分散化もなかったでしょう(苦笑) 」
suma「そうですね」
お茶定期便「まぁ、ここまで出来たのには私も感動していますがw 」
たくや「まさかこんなことになるとは思ってもおらず。」
横田「いやそれだけ、このソフトがそれだけ素晴らしかったということでしょう。」
たくや「そんなことないですよ(笑 」
saya「個人的に地震予知系サイト・・・行徳高校ですとかを毎日チェックしている人間でして.んでもって比較的地震が多い地域に住んでいる関係で 2chの「キタースレ」はちょくちょくアクセスしていたんですが地震が起こるとスレが見れなくなったりしてた時にこのソフトが登場したので,おお!と即導入した記憶 」
お茶定期便「最初は壮絶でしたよw 知情報受信するとプログラム落ちたりwでも、アイデアには脱帽しました」
suma「アイディアと、その地震情報の需要あたりですな・・・・・<惹かれた」
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まずは、座談会に参加していただいたP2P地震情報開発者の方々ありがとうございました。今回は今までのような一対一のインタビューでは無く、多数の方との座談会形式のため、いくつかわかりにくく感じられる方もいるかもしれないが、それはもちろん上手く開発者の方の話をまとめられなかった私の責任だ。
座談会に参加した印象としては開発者の方々が非常に楽しそうに開発されている様子が印象的だった。このような開発者同士のコミュニティという面では「RinGOch」や「新月」などの他のP2P開発者のコミュニティも同様なのかもしれない。
最後に、インタビューの公開が大幅に遅れてしまい大変申し訳ありませんでした。関係者の方にお詫びいたします。