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いかにして日本のWebの世界は「実名」となったか

2014/05/29

海外ではFacebookにしろQuoraにしろ、最近では「実名」をベースにしたサービスが流行しています。実名をベースとしている理由は、サービスの「質」が保てるといった事や、前回のエントリで書いた通り「マーケティングデータ」が取りやすくなっているといったことがあります。

このように注目を浴びている「実名をベースとしたサービス」ですが、日本では、2chの発展、mixi・Twitterでの仮名・匿名での利用が普及している事から「日本人には『匿名』が合っている」という意見が根強く聞こえます。

しかし、個人的に「実名」の問題は国民性の問題では無いような気がしています。例えば、「4chan」のように日本以外でも『匿名性を持ってネット活動を行う場所』はあります。

それでは、どうして「日本」はネット上の活動が実名で行われにくいと思われてきたのでしょうか?個人的には、今までは「実名にしてもメリットが無い」という事と匿名になりやすい「システム」が原因だと思っています。私はこの二つの要素が変化していき、実は日本でも既に「実名」が受け入れられているのではないかと思っています。

なぜ、そう思うのか?まず、「実名にしてもメリットが無い」という事を考えてみましょう。従来は「実生活」と「インターネット上の生活」は切り離されていたといたと個人的には考えています。どういう事かといえば、従来はネット上の活動がそのまま実生活の延長になるという事はあまり無かったと思います。

巨大匿名掲示板やQ&Aサイト、ECサイトのレビューなどは、基本的に、実名で書く人は少数です。自分の名前を書いてもメリットがないどころか、場合によっては(なんだかよくわからない理由で)避難中傷を浴びせられることも出てきます。

しかし、ブログが出てきたあたりから風向きが変化し始めます。一般の人に混じって有名人・芸能人がブログを開始し、旧来のメディアでそれほど知名度が無かった人達も、文章力が高い人達が「アルファブロガー」として有名になりました。

これらの「アルファブロガー」のような有名になったブロガーは実名で書かれている方も多く、実名でやっているブログが有名になるにつれ、その本人にもなんらかの「利益」が出てきました。

さらにTwitterが出現し、そこで実名で活動される方がさらに多くなってきました。有名人だけでなく、飲食店のオーナーや一般企業の社長・社員などの人達が実名でTwitterに参加しています。彼らの多くは「実名」を出してそれほど利益にはつながらなかったかもしれませんが、クリティカルな実害を被ったわけでもありません。

そして、今回のFacebookです。システムとして「実名を登録」させる事を前提としていますが、それ以外にも「コネクションサーチ」などの「実名」でなければメリットがないサービスもありますし、Facebookは今後も「実名」にメリットが出てくるようなサービスを投入してくるでしょう。

Facebookが日本でもブレイクしつつあり、Facebookが来たことで、突然「実名制」のサービスが出てきたように思ってしまいますが、個人的にはBlogやTwitterを通じて、日本人は徐々に「実名制」に慣れていったのだと思います。

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これは2011年に書いた物を再投稿したものです。

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