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エクセル方眼紙がなくならない理由は、最初に触るのが「エクセル方眼紙」だから

この世の中には「Excel方眼紙」や「ネ申Excel」という呪具があり、こいつらをやり玉に挙げます。Excel方眼紙の悪口を書いていけば、筆者が本書で目指すものも間接的にご理解いただけるかと思います。
(上田隆一「シェルプログラミング実用テクニック」より)

《みんな大好き「エクセル方眼紙」》

「エクセル方眼紙」。人によってこれほど評価が変わるものはありません。ある人はエクセル方眼紙を親の敵と言い、またある人は「弊害があるのにやめられない」とまるで麻薬のように言い、またある人は「エクセル方眼紙の歴史はエクセルそのものよりも古い」という事を言う人もいます。

なぜこれほど評価が分かれるのでしょうか? よく言われるのが「作成する側(=事務系)」と「利用する側(=エンジニアや書類のメンテナンスする人)」の意識の差です。作成する側としては、Wordで書類を作成するよりエクセルで書類を作成した方が「紙に印刷した時に印刷がしやすい」書類が作成できます。「紙に印刷する」のがメインの目的なので、データの再利用などは一切考えておりません。

一方の「利用する側」は「エクセルで作られた印刷された紙」を集めたデータを集計したり、メンテナンスがしにくい「エクセル方眼紙」をメンテナンスしなければいけません。エクセル方眼紙のせいで、このような苦行を押しつけられているので、「エクセル方眼紙」が嫌いになるのも無理がないでしょう。

《エクセル方眼紙がなくならない理由は、最初に触るのがエクセル方眼紙だから》

このように「エクセル方眼紙」は「作成する側」と「利用する側」では目的が違うため「エクセル方眼紙」に対する意識が違います。とは言え、なぜ「エクセル方眼紙」の評価が「利用する側」には、これほど評判が悪いのにも関わらず、未だに「エクセル方眼紙」は利用され続けており、さらに繁殖しているのでしょうか?

様々な理由があると思いますが、個人的には書類を作成する時に「最初に触るのがエクセル方眼紙だから」だと思っています。職場の場合ならば、部門によって代々受け継がれてきたエクセル方眼紙があるという事もあるとは思いますが、それとは別に「エクセル方眼紙」を紹介している「エクセル初心者本」の影響もかなり大きいと思います。

現在、本屋さんのPCコーナではエクセルの初心者向けの本が人気ですが、この手のエクセル初心者本には「エクセル方眼紙」による書類作成、文章術を紹介している本があります。

例えば「入社1年目のエクセル仕事術」という人気の高い本では、全10章のうち1章分を使って「エクセル方眼紙」文書術を紹介していますし、日経BP社が出している「ムック本」でもエクセルによる文章術を紹介しております。エクセルを覚えようとして手に取った本で、エクセルによる文章作成が紹介されていれば、普通に業務でエクセル方眼紙を使ってしまうでしょう。(ただし、フォローするわけではありませんが、これらの本ではエクセル方眼紙のメリットだけではなく、デメリットも紹介されています。)

さらにエクセル自体が「エクセル方眼紙」を標準のテンプレートとして掲載されているということもあります。Mac版エクセルでは、標準のテンプレートに「方眼紙」があるなどエクセルを方眼紙として利用することを想定したテンプレートを用意しております。エクセル自身がテンプレートとして用意しているのですから、それは使わない手はないでしょう。

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《どうすれば良いのか?》

ここまで見てきたとおり、「エクセル方眼紙」は、それなりに市民権を得ようとしています。この流れを止めることは難しいでしょうう。残念ながら「エクセル方眼紙」とは、これからも付き合って行かざるを得ないでしょう。

しかし「1度作ったエクセル方眼紙は、1度きりの業務で再利用させない」「ペーパーレスを進めてエクセル方眼紙を印刷させないようにする」など、色々と抵抗の仕方はあると思います。一番良いのはエクセルの代替ソフトが出てくれれば良いのですが、そのようなソフトができるのは、まだ先のような気がします。

[関連リンク]
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「Excel方眼紙」の何が悪い? - 「作る側」と「使う側」の対立 日経トレンディネット

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